世界での日本円のシェア
私たちが日常的に使用している日本円は、世界でどのくらい取引されているのでしょうか。
2013年4月にBIS(国際決済銀行)が一日当たりの外国為替の取引額の統計を公表しています。

圧倒的なシェアを持つのが、米ドルです。全取引高(ひとつの取引に2つの通貨が絡むため合計は200%)の87.0%を占めています。世界の基軸通貨と呼ばれ、日本に限らず世界各国で貿易決済や外貨準備に用いられるなど信用度の高い通貨になっています。世界のほとんどの国において、外国為替取引の中心が自国通貨と米ドルとの交換による取引になっているため、必然的に多くなっています。日本円は23.0%でユーロの33.4%に次ぐ3位になります。
通貨の組み合わせでは、米ドル/ユーロが24%と最も多く、次いで米ドル/円18%、米ドル/英ポンド9%、米ドル/豪ドル7%となっています。米ドル/ユーロと、米ドル/円の取引で約42%占めています。
他の通貨の動きも無視できないものの、米ドル・ユーロ・日本円の3通貨の力関係が相場にも大きな影響を与えています。日本円は安全資産としてのリスク資産からの逃避先としても買われています。
国別では、1日当たりの為替取引が最も大きいのはイギリスであり、2兆7,260億ドルと世界の40.9%を占めており、首都ロンドンが世界の為替取引をリードしているといえそうです。2位はアメリカの1兆2,630億ドル(18.9%)、3位はシンガポールの3,820億ドル(5.7%)、日本は4位で3,740億ドル(5.6%)になっています。