投資信託の「為替ヘッジあり」って何?


投資信託などを投資するときに「為替ヘッジありのコースもあります。」と、言われることがあります。

この「為替ヘッジ」とはどういうものでしょうか。


為替ヘッジとは、海外資産で運用を行う際に為替の変動を回避(ヘッジ)する手段のことです。

投資信託などで海外の株式や債券で運用し、せっかく価格が上昇しても日本円に戻した際に、円高によって為替差損が出てしまうということがあります。為替ヘッジを行うことにより将来の為替変動リスクを低減できます。

為替ヘッジは一般的に「為替予約」という方法が用いられます。これは将来の換金時における為替レートを 同じ水準に確定することにより、運用から為替変動の影響を取り除く仕組みです。ただし、為替予約では投資先の国の金利が日本の金利より高い場合、投資先の国と日本の金利の差が為替ヘッジコストとしてかかってしまします。(日本は低金利政策を続けているため、ほとんどの国が日本の金利よりも高くなります。)

例えば、資源国通貨として人気のあるオーストラリアの国債に投資したとしましょう。

為替予約の適用金利には、短期金利が使われます。わかりやすいように政策金利でお話しすると、2015年10月21日現在の政策金利は日本が0.1%、オーストラリアが2.0%になります。

「1豪ドル=85円」の時、一年後に「1豪ドル=85円」でオーストラリア国債を円に買い戻す為替予約をしたとします。

日本は、ほぼゼロ金利のですので85円のままですが、オーストラリアは2.0%ですので、一年後には1.02に増えていることになります。一年後の換金の時には、85÷1.02=約83円しか戻ってこないことになりますので、約2円分が為替ヘッジコストとしてかかります。

このように、為替ヘッジにあたっては基本的に2国間の短期金利差がコストとして生じるため、とくに海外の国債など安定資産に投資して為替ヘッジをおこなうと、結果として日本の国債に投資したのとほぼ同じ運用成果になるのが一般的です。現在、オーストラリア10年国債の利回りはおおむね2.6%ですが、そこから日本と豪州の短期金利差に相当する1.9%を差し引くと、残るのは0.7%。日本の10年国債の利回りが0.4%前後ですので、あまり差がありません。

一見すると海外資産での運用において、為替ヘッジはあまり意味をなさないようにも思えますが、そうとも言えません。

とくに最近では、世界の基軸通貨である米ドルに対して、為替ヘッジのコストがほとんどかからないという状況が続いています。

米国の政策金利は0.00~0.25%ですので、日本と米国の短期金利差はほぼゼロです。そのため米国株はもちろん、米国のハイ・イールド債(低格付け社債)などに投資して為替ヘッジをおこなえば、相対的に高い利回りを丸ごと享受することが可能です。

また、長期金利の金利差はまだ差が開いており、米国債は10年物で2.2%前後と日本の10国債との1.85%差があるため、為替ヘッジを行ってこの金利だけを得ることもできます。

「通貨選択型ファンド」においても、これを応用したような仕組みが使われています。通貨選択型ファンドは、最初に米ドル建てでハイ・イールド債や新興国債券などに投資し(米ドル買い・円売り)、さらに為替予約を用いて通貨を米ドルから他の高金利通貨に切り替える(米ドル売り・他通貨買い)仕組みです。その際、多くのファンドでは切り替え先の通貨として円も用意しており、実際に円を選ぶ投資家もいるようです。円を選んだ場合は「米ドル売り・円買い」となるため、事実上、コストゼロで為替ヘッジをおこなったと同じことになります。こうした為替ヘッジの活用法は、あくまでも米国の短期金利が歴史的に低いことが前提であり、この先、米国が出口戦略として利上げに動けばメリットは消えてしまいます。​

各国の金利状況に応じて、為替ヘッジを活用することも投資の選択肢のひとつになります。

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