医療保険の先進医療特約は必要?②先進医療特約とは
先進医療特約とは
厚生労働省によって先進医療として認められた108種類(2015年11月現在)の治療技術で、さらに厚生労働省が先進医療を行うことを認めた病院にて治療を受けた場合に、先進医療で支払った技術料相当額が通算で1,000万円~2,000万円まで支払われる特約です。(保障額は各社異なる。)
特徴
・ 特約保険料が安い。(100円台が多い。)
・ 10年更新の会社が多い
・ 技術料相当額を実損補てん。
・ 厚生労働省に認められた病院で先進医療を受けなければならない。
【参考】先進医療を実施している医療機関の一覧(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html
現時点では各社支払い実績も少なく特約保険料が安いですが、10年更新の会社が多いため、将来支払い実績が多くなったりした場合は保険料が上がる可能性もあります。
また、平成26年度先進医療技術の実績報告から見ても、白内障などで用いられる多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術で年間7,026件、保険会社が金額の高い先進医療として話す重粒子線治療の実施件数は年間1,639件です。現在治療中のがん患者が約150万人ということを考えると、確率的にはかなり低いことがわかります。
【参考】平成26年度先進医療技術の実績報告
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000071115.pdf

先進医療特約は必要か
このように、先進医療特約は支払い実績も少なく付加しても実際には使えないのではないか、また、将来的には健康保険適用になったりするので意味がないのではないかと否定的な意見の方もいますが、個人的には先進医療特約は必要と考えます。
理由としては、
1. 保険料が安いこと 2. 治療の選択肢が増えること 月額100円台で通算2,000万円までの保障があるのは安心ではないでしょうか。いくら実施件数が少ないとはいえ、実際に治療を行って回復している人は存在しますし、この保障があれば金額を理由に選択できなかったかもしれない先進医療を金額を気にせずに選択できるのではないでしょうか。よく先進医療保険を使う確率は、という方がいますが、病気になる、死亡する、これは確率論で語っても意味がないと思います。どのような病気になるかは誰にもわかりません。誰もそうした病気にはなりたくないはずです。ただ、明日先進医療が必要な病気になるかもしれませんし、今日交通事故で亡くなるかもしれません。それは誰もわかりません。したがって、いざという時の選択肢として、この特約を持っていれば後悔はしないはずです。保険はあくまでも保険であり万が一を考え備えるものだと考えます。