スワップ取引とは

元来、スワップとは「交換」という意味です。
スワップ取引とは、あらかじめ決められた条件に基づいて、キャッシュフローを将来一定期間交換することを約束した取引で、一般には等価のキャッシュローを交換する取引の総称です。これは、デリバティブ取引(金融派生商品)の一つで相場変動を回避したり、効率的かつ効果的な調達や運用を実現するために利用されています。
1981年に世界銀行とスイスフラン及びマルク建債務を持つIBM社がお互いの債務をスワップする通貨スワップが最初のスワップ取引といわれており、その後金融機関の間で急速に広まり、さらに企業の財務管理などに用いられています。
▶ 金利スワップ
同一通貨間で異なる金利(固定金利と変動金利)を交換する取引です。
例えば、固定金利建ての債務者が将来金利の低下を見込こむ場合より低金利で設定された変動金利建て債務の金利と交換し、金利負担の軽減することができます。
▶ 通貨スワップ
異なる通貨の元本と金利を交換する取引です。
例えば、米ドル建て債券を購入した場合、売却元本や償還元本と利息支払いは米ドルで行われますがその場合為替のリスクがあります。通貨スワップを同時に行うことによりそのまま円建て債券投資を行った効果を生み出すことができます。
金利スワップと通貨スワップを使った債券にリパケッケージ債があります。
▶ クーポンスワップ
異なる通貨間で元本の交換は行わず、金利のみを交換する取引です。
主に輸出取引や輸入取引における為替リスクの軽減に利用されることが多いです。
▶ スワップション
スワップとオプションの合成語で、スワップ取引を対象にしたオプション取引です。
(詳しくは次回以降で👉)
▶ 為替スワップ
外国為替取引で、直物(スポット)と先物(フォワード)の2つの売買を同時に組み合わせたり、異なった期日の先物同士の売買を同時に組み合わせた取引のことです。
(詳しくは次回以降で👉)