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日経平均株価連動デジタルクーポン債ってなに?(リンク債)



この低金利時代に高金利の金融商品を求めて色々探していくと、日経平均株価連動デジタルクーポン債やEB債などに出会うと思います。日経平均株価連動デジタルクーポン債は、日経平均株価指数を参照するいわゆるリンク債で仕組債の一種です。デジタルクーポン債は日経平均株価を参照するものが代表的ですが、それ以外にもアメリカのS&P500種指数など海外の株価指数を参照するものや、個別の銘柄を参照するものなど様々存在しています。今回はこのデジタルクーポン債についてみていきたいと思います。

デジタルクーポン債

デジタルクーポン債の名前の由来は、利率(クーポン)が2つ(以上)の条件に分かれるため、0と1で数値を表現する二進法を採用した「デジタルコンピュータ」と言われています。

日経平均株価を参照するデジタルクーポン債を例に詳しく見ていきます。

募集概要をみると、まず目にはいてくるものが期間と利率です。

期間は償還までの期間になりますが、デジタルクーポン債の利率は基本的にはハイクーポンとロークーポンの2つがあります。(利率が3段階のものもあります。)

ハイクーポンは募集時の相場によって違いますが、ロークーポンのほとんどは年0.10%で設定されています。

例)参照指数:日経平均株価

期間約 5年 当初3カ月固定金利 年5.0% 以降4年9ヵ月 年5.0% もしくは 年0.10%

利率判定価格:当初設定された指数価格の80%

早期償還判定価格(トリガー価格):当初設定された指数価格の105%

ノックイン価格:当初設定された指数価格の60%

当初参照指数価格:15,000円

※税金は考えない

このデジタルクーポン債に100万円投資したとします。

クーポンはどのくらい受け取れるか…

利払いは3カ月ごとに行われ当初3ヵ月間はハイクーポンが出るように設定されていることが多いようです。投資開始から3か月目にもらえる初めてのクーポンは年5.0%の3カ月分ですので、5.0%÷4=1.25%分です。100万円×1.25%=12,500円が受け取れます。

そして、その後の利率は3ヵ月ごとくる利率判定日に利率判定価格を上回っていればハイクーポン、下回って入ればロークーポンとなります。

この場合は判定日に、日経平均株価が15,000円×80%=12,000円を上回っていればハイクーポン、下回っていればロークーポンです。

しかし、デジタルクーポン債は早期償還条項(トリガー条項)がついていますので判定日に早期償還判定価格を上回っていると早期償還になってしまいます。

例の場合は判定日に、日経平均株価が15,000円×105%=15,750円を上回っていれば早期償還になります。

仮に投資開始3ヵ月後に早期償還してしまったら投資金額の1.25%の利息をもらって終わりです。日経平均株価は5%上昇しているのにこの債券のリターンは1.25%です。日経平均株価が上昇すると考えている人がいれば日経225ETFやインデックスファンドなどにに投資していた方がよかったということになります。

逆に日経平均株価は今後下がりそうだと思ってこのデジタルクーポン債に投資するとどうなるでしょう。

ノックイン価格とは

債券投資は100投資したものがたとえ保有期間中に値下がりしても償還を迎えると100で返ってくるのが基本です。しかし、このデジタルクーポン債はそうではありません。

ノックイン条項があり、ノックイン価格を一度でも下回って償還日に当初設定された参照指数価格を上回らないと市場の価格で計算され元本割れとなってしまします。

例の場合、ノックイン価格は当初参照指数価格15,000円×60%=9,000円を一度でも下回ると元本確保ではなくなります。償還日に当初参照指数価格15,000円を上回っていなければ元本割れします。下がるかもしれないがそうはいっても、9,000円は下回らないだろうと思って投資しても利率判定日に利率判定価格を上回っていなければクーポンは0.1%です。実際投資してみたものの、相場が下げ基調で、やっぱり他の商品の方が利率がいいからと売却しようと思っても、中途売却すると大幅な損失がでてしまいます。

今回の例のデジタルクーポン債に投資する場合、投資家にとってメリットがある相場は、最低でも1年以上、15,000円でスタートした日経平均株価が12,000円<判定日<15,750円に推移することです。その後は、その間で推移するかもしくは早期償還されるのがデジタルクーポン債に投資してよかったということになります。要するに相場が横ばいに推移するだろうと予想したときに投資することでメリットが得られますが、相場は予想通りには行かないものです。

デジタルクーポン債のしくみは

このデジタルクーポン債はどんなしくみなのでしょうか。デジタルクーポン債は、「債券」に「オプション取引のプット・オプション(一定の価格で売る権利)の売り」を組み込んだ仕組債です。ハイクーポンは債券の利回りというよりかはプットオプションのプレミアムになります。

皆様がご存知の通りオプション取引はリスクの高い取引です。ですので、この金融商品は元本確保型の比較的安全な商品ではなく、リスクが高くそれなりに相場の理解がある人が投資する商品といえます。大きなリターンの裏側には大きなリスクがあるということです。

ここで、このデジタルクーポン債のクーポンレートは適正なのかということが疑問になります。オプション取引でプットオプションのプレミアムを得ると同じということは、その時の日経平均株価のプットオプションのプレミアムを計算すれば、クーポンが適正なのかを判断することができます。ここで必要になるのが日経平均株価のボラティリティになります。面倒な計算になりますが、実際に計算して出てきた数字は、デジタルクーポン債の数字より大きくなります。この差が、証券会社に払っている実質的な手数料となります。この差が大きければ大きい程、証券会社が手数料を取っているということになります。

この商品に投資するのは得か

まず、デジタルクーポン債はどのような仕組みなのかを理解したうえで、自分の置かれた状況でこの金融商品に投資すべきかを考えましょう。個人的にはデジタルクーポン債に投資することはあまりお勧めしません。特に、安全資産をデジタルクーポン債に投資することはしないようにしてください。デジタルクーポン債に投資する前に、ご自身で同じような仕組みが作れるか、相場がどのように推移したらどれくらいのリターンが得れるのか、シミュレーションを行うようにしましょう。意外にハイクーポンは得られる可能性が少ないです。

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